リベリティーファミリー
「はーい」

納得はしないまでも兄の言葉に従ってお風呂に向かう妹を見て、夜昂はため息を付きました。

「ホント、女は子どもの頃から女だよな」

あまり誉められたものではない、父の行動には呆れることもありましたが、自分の兄弟を否定せず、自分の側に置いてくれるところだけは感謝していた。

3日後からは自分が父の変わりになってみんなを守らなくてはいけない。

「いやいや、前から親父の変わりはしてるからね」

セルフ突っ込みも冴えます。

一応、その存在だけでも自分たちを守ってくれていたので、その後ろ盾がなくなるということ。

それだけが夜昂の心配の種なのでした。
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