地図にもない場所へ
【龍】好き
龍vision
どのくらいここにいただろう…
俺はただ泣きじゃくる鈴木を見守ってやる事しか出来なかった
暗闇に浮かぶ朧月
こんな小さな世界にも
こんなに素晴らしい景色…あるんだ
って一人夜空を見上げていた……
「龍…くん…?」
不意に隣りから声を掛けられた
鈴木は隣りにいるやつが俺だっていま気付いたみたいだ
「お前気付かなかったのかよ…」
「ぅん…」
普通気付くだろ…
「お前本当鈍感だよな…つかお前の泣き顔…なかなか笑えるぞ?」
鈴木をなんとか元気付けようと軽く冗談で言ったが…
「ばかぁ…」
と言ってまた泣き出してしまった…
この時俺は自分でもよく分からなかったが
自然と体が鈴木を抱き締めていた…
この時からかもしれない
鈴木を…麻莉沙を本気で好きだと思ったのは