恋愛ゲーム

勢い良くそう答えたは良いものの、先輩は可笑しそうにクスクスと笑ってみせた。





「期限は…そうだな。
１週間くらいで、どう？」





人の顔を見て、楽しそうに笑う。

その態度に、あたしは一度キッと先輩の顔を見上げて、小さく頷いた。


それを確認して、肩に触れていた手が離れる。





「…後悔すんなよ？」



「…は？」





離れて行く背中。
顔だけをこっちに向けて、先輩は口を開いた。





「――…１週間後。
アンタ絶対、俺に落ちてるから」





…何言ってんの？

あたし、こんな人が好きだったなんて…


信じられない…！





「…最っ低！騙された！」





絶対絶対…あんな男に落とされるもんかっ！

あんな人大っ嫌い！
あたしは絶対、あんな人好きになんてならない！



こうして、あたしと松下先輩の突然の恋愛ゲームが始まった。