恋愛ゲーム
「あの、あたしに何か…?」
沈黙に耐えられず、思わずあたしから口を開く。
その瞬間、思いっきりギロッと睨まれてしまった。
こ、こわっ…!
『…ねえ、アンタほんとに慎吾と付き合ってんの?』
って、いきなりその質問ですか。
ほんとにそれが原因だったんですか。
どうせなら松下先輩に聞いてください。
「え…っとお…」
なんて言えば良いんだろう…
昨日は勢いに任せてあんなこと言っちゃったけど、冷静になって考えてみたらなんてバカなこと言ったんだあたしは。
そうだよ。
あんなの、ただの言葉のアヤだ。
あたしはゲームなんてバカげたこと、するつもりはない。
「付き合ってると言えば付き合ってるんですけど、付き合ってないと言えば付き合ってません」
『…はあ?』
あたしの返事に、意味が分からない、といった様子で先輩達は首を傾げる。