恋愛ゲーム
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「んんー…」
あれ…
あたしいつの間に寝ちゃったんだろ…?
ぼんやりとする意識の中で、うっすらと目を開けてみる。
…天井が、青い?
枕が、何か固い…
て、あたしいつ学校から帰って来たっけ…?
今日一つも授業受けてない気が…
「あ、明菜起きた?」
…んへ?
突然耳元で聞こえた普段聞き慣れない声に反応して、あたしは小さく寝返りをうった。
その、瞬間。
仰向けになったあたしの目に映ったのは。
「――えっ…
ま…、っ松下先輩!?」
目の前にあるのは、松下先輩の顔で。
…そう。
あろうことかあたしは、さっきの状態と逆になって松下先輩に膝枕をされていた。
途端に、自分の顔が火を噴くくらいに熱くなっていくのが分かって。
「ごっ…ごめんなさ…!あたしっ」
赤くなった顔を手のひらで隠しながら、あたしは急いで起き上がった。
あまりの勢いに、
先輩はあたしを見て小さくクスクスと笑った。