恋愛ゲーム
Third game
先輩の彼女 ―明菜side―
***
『あーっ明菜いた!
もう、どこ行ってたのよー!?
いきなり先輩とどっか行っちゃったまま戻って来ないから、あたし心配してたんだよ?
3年生の先輩たちに連れて行かれちゃったんじゃないかと思って』
教室に戻ったあたしに、
気付いた歩は席を立ってあたしの所へと近付いて来た。
その顔は、本当に安心したような表情で。
迷惑、かけちゃったね。
「あ…
…ごめん、メールすれば良かったね」
あたしは「ごめん」と手を合わせて、歩に返事をした。
そう言ったあたしの顔を、歩が下から覗き込んできて。
『ほんとに先輩たちに呼び出されたりしてないよね?』
そう、言ってくれた。
あたしは、それが嬉しくて。
「歩~愛してるっ」
あたしは勢い良く歩へと抱き付いた。
そんなあたしに、歩も『あたしもー』と言いながら抱きついてくれた。
「ほんとに大丈夫だよ。
ありがとね」