私は大事なそっくりさん
出会いの季節
「あのバカ兄貴ったらさ~、またあんなことして…」
萌歌と仲良くなって一週間がたった。
お人形的存在だった萌歌が、こんな事を言うなんて思ってもいなかった。
『バカ兄貴』なんて…
あなた達がバカだったら、私はどうすればいいんだろう?
ってくらいこの兄弟は頭がいい。
なんだかんだいっても、兄思いの良い妹なんだよね。
「そういえば、今日どこいく? 」
お弁当の卵焼きを食べながら、夏は言った。
「ちょ、ナッチ、卵飛んだ! 」
「ごめんごめん、ってかナッチって呼ばないでよ~! 」
「ナッチはナッチでしょ? いいじゃーん」
「落ち着いて、わたしの卵あげるから。喧嘩しないの~! 」
「「はーい」」
うわ、2人とも可愛い。