私は大事なそっくりさん
隣人のいっちゃん
驚いた私はビクッとした拍子に、インターホンを押してしまった。
"ピーンポーン"
インターホンの大きな音が響く。
後ろの女の人は、大笑い。
「あの、ごめんなさいッ! 間違えました! 」
「そんなに驚かなくてもいいのに……うふっ……」
笑い過ぎだと思うのですが……
「………っ、そういえば由姫ちゃんは家に何かあったの? 」
女の人は、涙を拭いながら話す。
「えっ、あの……」
どうしよう……!!
「久々にこんなに笑うことができたわ~!! ありがとうね、由姫ちゃん」
なぜかお礼を言われた。
……それよりも、どうしてこの人は私の名前をしっているの?
不思議な顔をしていると、それを察したのかまた笑いながら、
「あら、"かっちやん"から聞いてない? 私は成田 泉(ナリタ イズミ) "いっちゃん"って呼んでね」