私は大事なそっくりさん


「ただいまー。……母さん何してんの?? 」



「あら、涼、おかえり。由姫ちゃん来てるわよ」





ちょっと待ったぁぁぁああ!!





突然の帰宅に私の頭の中は真っ白になってしまった。




「あぁ、由姫ちゃんいらっしゃい。どうしたの? 」




「えっと、あの……」




「由姫ちゃんはあなたに用があるみたいよ? ねぇ、由姫ちゃん」




「いっちゃん?! ちがっ……」




「あら、違うの? 」




「……違わない、かもしれないです」



「……っそれって、どっち? 」




涼さんもいっちゃんも笑いを堪えている。




私も自分で自分が分からなくなってきた。




「あははーー……」




私も苦笑い。




< 44 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop