恋人は専属執事様Ⅱ
閉会式を終えて藤臣さんに連絡すると、既に玄関で待ってくれているらしい。
玄関へ行くと夕陽をバックにした藤臣さんのシルエットが目に入る。
「お嬢様、お疲れ様でございます」
優しい笑顔で藤臣さんが迎えてくれる。
お屋敷に戻る車の中で、私は体育祭の話を藤臣さんにした。
藤臣さんはずっと優しい笑顔で聞いてくれた。
夕ご飯の後も、私は紅茶を運んで来てくれた藤臣さんを捕まえて、藤臣さんの頃の体育祭の話を訊く。
「藤臣さんも応援団長だったんですか?長ランは何色でした?写真はないんですか?」
質問責めの私に藤臣さんはクスリと笑い
「私のことが気になる?」
と言って私を見る目は男の人のもので……
眼差しに射竦められた私は、藤臣さんの膝の上に乗せられる。
片腕でしっかりと腰を固定され身動きが取れない。
ううん、藤臣さんに見つめられるだけで動けなくなる。
「私の何を知りたい?」
藤臣さんの妖艶な眼差しに、私は言葉を忘れてしまう。
見つめ合うなんて恥ずかしいのに、視線を外すことが出来ない。
近付く藤臣さんの顔から顔を逸らせない。
重なる唇を避けられない。
「淑乃…」
耳元で私の名前を囁く藤臣さんのバリトンボイスが甘く掠れる。
「潤んだ瞳で見つめられるのも唆られるが、キスの時は目を閉じるものだ。目を開けるのは女性の表情を楽しむ男の特権だから…」
そう言った藤臣さんは捕食者の顔で、私は天国のパパとママにこれから淑乃は女になりますと謝る。
ギュッと目を瞑り覚悟を決めたけど……
プッと吹き出す藤臣さんの声に目を開けると、そこには肩を震わせて笑いを堪える藤臣さんの姿が。
…また笑い上戸のスイッチが入った?
「…失礼。あまりにも可愛らしいから、つい度の過ぎた意地悪をしてしまう」
そう言う藤臣さんはまだ笑いを堪えていて、私は恨みがましく藤臣さんを睨み付ける。
「そんな顔をすると余計に苛めたくなる…」
と言って、藤臣さんは私の瞼にキスをした。
思わず目を閉じる私の体がふわりと浮いて、元のソファーに下ろされる。
目を開けると藤臣さんはソファーの脇に立っていて
「お嬢様、体育祭でお疲れになられたでしょう。ごゆっくりお休みください」
と一礼して部屋を出て行った。
っ~…藤臣さんって絶対にドSだ!
このいじめっ子ーっ!!
玄関へ行くと夕陽をバックにした藤臣さんのシルエットが目に入る。
「お嬢様、お疲れ様でございます」
優しい笑顔で藤臣さんが迎えてくれる。
お屋敷に戻る車の中で、私は体育祭の話を藤臣さんにした。
藤臣さんはずっと優しい笑顔で聞いてくれた。
夕ご飯の後も、私は紅茶を運んで来てくれた藤臣さんを捕まえて、藤臣さんの頃の体育祭の話を訊く。
「藤臣さんも応援団長だったんですか?長ランは何色でした?写真はないんですか?」
質問責めの私に藤臣さんはクスリと笑い
「私のことが気になる?」
と言って私を見る目は男の人のもので……
眼差しに射竦められた私は、藤臣さんの膝の上に乗せられる。
片腕でしっかりと腰を固定され身動きが取れない。
ううん、藤臣さんに見つめられるだけで動けなくなる。
「私の何を知りたい?」
藤臣さんの妖艶な眼差しに、私は言葉を忘れてしまう。
見つめ合うなんて恥ずかしいのに、視線を外すことが出来ない。
近付く藤臣さんの顔から顔を逸らせない。
重なる唇を避けられない。
「淑乃…」
耳元で私の名前を囁く藤臣さんのバリトンボイスが甘く掠れる。
「潤んだ瞳で見つめられるのも唆られるが、キスの時は目を閉じるものだ。目を開けるのは女性の表情を楽しむ男の特権だから…」
そう言った藤臣さんは捕食者の顔で、私は天国のパパとママにこれから淑乃は女になりますと謝る。
ギュッと目を瞑り覚悟を決めたけど……
プッと吹き出す藤臣さんの声に目を開けると、そこには肩を震わせて笑いを堪える藤臣さんの姿が。
…また笑い上戸のスイッチが入った?
「…失礼。あまりにも可愛らしいから、つい度の過ぎた意地悪をしてしまう」
そう言う藤臣さんはまだ笑いを堪えていて、私は恨みがましく藤臣さんを睨み付ける。
「そんな顔をすると余計に苛めたくなる…」
と言って、藤臣さんは私の瞼にキスをした。
思わず目を閉じる私の体がふわりと浮いて、元のソファーに下ろされる。
目を開けると藤臣さんはソファーの脇に立っていて
「お嬢様、体育祭でお疲れになられたでしょう。ごゆっくりお休みください」
と一礼して部屋を出て行った。
っ~…藤臣さんって絶対にドSだ!
このいじめっ子ーっ!!