被害者
それはほんの些細な切っ掛けだった。
………何よこいつ……。あたしと、友達になれて嬉しくないの?!
女は、そのまま携帯の日記に、書き込みを始めた。
『………誤解された……』
¨今日、こんなが送られてきました
――――――――――
私は、仲良くなれたと思ったのに、彼女に取ってそれは、間違いだったみたい
私、彼女はブラックリスト機能(日記や伝言板などの書き込み禁止機能)登録します。………これ以上、傷つきたくないから……。ワガママなのは分かってますでも、彼女、あたしの事、通報するとか言ってきてるし。ごめんね皆さん。せっかく仲良くなれたのに、通報されたら、絡めなくなるけど、自分がやってしまった事なので……¨
カチッ。
『日記が更新されました。』
「………あーあ。ケチついちゃったな。今日はもう休も。明日には信者から伝言あるだろうし。」
女はそのまま、ベッドに入り、眠りに落ちる。
……ま、通報される事はないだろうし、もしされても、あの程度じゃ、サイト側も動かないだろう。
しかし、女が目覚めた時、事態は思わぬ方向へ進み始めていた………。