永遠に…
あたし…今触ったはずだよね…?

なんで?

きゅっと両手を包む真似をする

暖かいはずの手が

冷たい…

バッとほほに手を当てる

それは真冬の鉄棒のようにひんやりと冷たかった

「なん……で…?」

「よいしょっ」

ふわっと体が持ち上がる

「もー椿。なんでしゃがんでんの。砂付いちゃってるじゃん。」

この声…

「ひゅう…が?」

しんと静まり返る

「そうだよ」

くるっと振り返りそっと見上げる

…居る

私の愛しい人

「日向ぁっ!」

抱きつくと私の背中に回る腕

「椿…っ」


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