ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
はじまりの秋
ミーンミーン――…
もう9月だというのに、蝉の声が締め切った室内にまでうるさく響いている。
聞いてるだけで頭が痛い。
「あっちー…」
パタパタとうちわで扇いでいると、桐島が呆れた顔でこちらを見る。
「先生、冷房の温度下げたばかりじゃないですか。……ていうか、寒いですっ!!」
冷え性らしい桐島は、最近ではブランケットを持参して膝にかけていた。
「え?これでも寒いのか?俺があっためてやろうか?」
ニコニコしながら桐島に問うと、冷たい視線を返された。
最近では俺の冗談に、言葉も発してくれない。
寂しく視線をそらした。
夏休みも終わり2学期に入った今、桐島の対策勉強に本腰を入れ、放課後毎日実施することにしている。