ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
沙織には何を言っても見破られるので、結局素直に認めた。

「…あぁ、何も進んじゃいねぇよ…」


「あんたホントに銀次?情けないわね〜」


楽しそうに沙織はケラケラと笑い、まぁ頑張って!と何の役にも立たないエールをくれた。

ガックリと肩を落としていると、


「それより…ねぇ、今夜どう?最近全然誘ってくれないじゃない」


先ほどとは打って変わって、妖しく沙織は微笑んでいる。


「……わりぃけど、無理だ」


誘いに乗ったところで、何も反応しないことは分かっている。

桐島以外、無理なんだ…。


沙織は驚いた表情で聞いてきた。


「あんた…もしかして…あれから誰ともしてないの?まさか、その子としかもうできないって言うんじゃないでしょうね…」


「……その、まさかだ」


男としては情けなくて、思わず視線をそらす。


「キャーッ!!ウソでしょー!!あの銀次がっ!!」


今日一番の大絶叫で、沙織はヒーヒーと腹を抱えて笑っていた。


「…てめぇ、ぶっ飛ばす…」


静かに怒りをまとう俺の隣で、いつまでも沙織は笑い続けた。


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