ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
結局、真相も分からないまま勉強の時間は終えた。

ありがとうございました、と桐島は呟きながら荷物を片付けている。

いつもは勉強が終わったあとも2人で少し雑談しているが、このまま、桐島は帰ろうとしているのが分かる。

しかし、こんな様子の桐島を見て、何も聞かないまま帰すわけにはいかない。


「なぁ…何か、あったのか?」


「…いえ、何も」


「ウソつけ。…どうして会話を避ける?それに、ここへ来てから一度も俺を見ないだろ」


少し問い詰めるような言い方になってしまった俺の言葉に、荷物を片付け終えた桐島がそっと顔を上げた。

今日、初めて目が合う。


「…気のせいじゃないですか?」


相変わらず無表情のままで、失礼します、と桐島は席を立った。


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