ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
通ずる想い
「…オッホン」
しばらく抱き合ったままでいたが、そのしゃがれた咳払いでハッと顔を上げた。
サラリーマンらしい中年のハゲオヤジが俺たちの横を通り過ぎながら、呆れたような視線を向けている。
……しまった。
ここが街中、というか住宅街だということを忘れていた。俺は別にいいが、桐島のご近所さんが通るかもしれない。まずい…。
ようやく周りの状況が考えられるようになってきた。ここじゃだめだ。それに、よく見ると桐島はラフな格好のままですごく薄着だ。もう秋だし風も冷たい。抱き締めているとはいえ、寒いに決まってる。
……もしかして、震えているのは寒いからなのか?てっきり感激しているんだとばかり思っていたが。
「桐島?ここじゃまずいから、移動しよう」
腕の中にいる彼女に声をかけると、その言葉で我に返ったように桐島もハッと顔を上げた。しかもあたふたと俺から離れようとする。
「ご、ごめんなさい!!帰りますね…!!」
「ちょっ…!待てっ!おい!!離れんな!!」
のけぞるように身体を離そうとする桐島を、離さまいと必死で掴む。通行人が怪しくこちらを見ていた。おいおい!!これじゃまるでいつかの痴漢みてえじゃねぇか!!
「と、とにかく!歩こう!な?」
パニックになりかけている桐島の腕をとり、行く先も決めないまま歩き始めた。
しばらく抱き合ったままでいたが、そのしゃがれた咳払いでハッと顔を上げた。
サラリーマンらしい中年のハゲオヤジが俺たちの横を通り過ぎながら、呆れたような視線を向けている。
……しまった。
ここが街中、というか住宅街だということを忘れていた。俺は別にいいが、桐島のご近所さんが通るかもしれない。まずい…。
ようやく周りの状況が考えられるようになってきた。ここじゃだめだ。それに、よく見ると桐島はラフな格好のままですごく薄着だ。もう秋だし風も冷たい。抱き締めているとはいえ、寒いに決まってる。
……もしかして、震えているのは寒いからなのか?てっきり感激しているんだとばかり思っていたが。
「桐島?ここじゃまずいから、移動しよう」
腕の中にいる彼女に声をかけると、その言葉で我に返ったように桐島もハッと顔を上げた。しかもあたふたと俺から離れようとする。
「ご、ごめんなさい!!帰りますね…!!」
「ちょっ…!待てっ!おい!!離れんな!!」
のけぞるように身体を離そうとする桐島を、離さまいと必死で掴む。通行人が怪しくこちらを見ていた。おいおい!!これじゃまるでいつかの痴漢みてえじゃねぇか!!
「と、とにかく!歩こう!な?」
パニックになりかけている桐島の腕をとり、行く先も決めないまま歩き始めた。