ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
ようやく桐島が落ち着き始めた。

「…送るから。家、どこ?」

決してやましい気持ちじゃない。教師として当然の行動だ、と自分に言い聞かせる。




桐島に自宅の場所を聞き、車を走らせる。

「迷惑かけて…本当にすみません…」

さっきから、申し訳なさそうに謝る桐島に笑いかけた。

「いいから、もう謝るな」

こんな状態の彼女を1人で帰すわけにいかない。



「…それより、こんな時間にあんな所で何してたんだ?」

ずっと気になっていることを聞いた。


「…母が、あの近くの総合病院で看護士をしてるんです。ちょうど、忘れ物を届けに行った帰りで…」

タクシーで帰りなさいという母の言葉を聞かず、バス停まで歩いていた途中に痴漢に遭遇したという。

「…そうか。……そいつに何かされたか?」

デリケートな問題だからあまり触れないようにしていたが、場合によっては被害届を出さないといけない。………それに何より、自分自身が気になってしょうがない。


「いえ……暗い道に引っ張られて、…抱きつかれただけですから…」


再び暗い顔になる桐島に、
「ごめんな、もう聞かないから」

と謝罪した。


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