ダイスキ熱愛先生！～溺愛教師の不純!?な個人授業～

三神家のドン

翌週、結衣を家族に紹介するため早速準備を進めた。こういうことは早い方がいい。

向かった先は三神グループの本社屋。


まずは親父のアポを取っておかないといけない。何かと忙しくてあまり家には帰らない人だから。


社長室に向かうため、久しぶりの社内を歩いていると見知った顔が次々と声を掛けてくる。


「銀次さんじゃないですか！今どうしてるんですか!?」

「キャー！銀次さんがいる!!」

「早くここに戻ってきてくださいよ!!」


はいはい…いいからいいから…。

こいつらに構ってる場合じゃない。適当な相槌だけでスタスタと通り過ぎ、エレベーターに乗って最上階に上った。


よし。

気合を入れ、コンコンと扉をノックする。


「はい」

落ち着いた声とともに扉が開かれ、中から堅物そうな男が出てきた。
昔から親父に付いている秘書の樋口さんだ。


「銀次さん！突然どうされたんですか!?連絡くださればよかったのに」


「まあちょっと急用で…。ところで樋口さん、親父いる？」