ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「……何が、あった?」

スーッと、突然不穏な空気を纏った俺に、結衣が何事かと動揺し始めた。


「えっ…何で急に機嫌悪くなるんですか……?」

そう言って、結衣はビクつきながら後ずさりしていく。

それを追い詰めるように近付いていったら、背に壁があたり、結衣の逃げ場がなくなった。


「あいつと、何か楽しいことでもした?」

結衣を閉じ込めるかのように、壁に両手をつき、皮肉げに言った。


「あいつ…?」

訳が分からないといった表情で、結衣が聞き返す。


「ああ。高杉と」

「何で高杉くん…?……あ、もしかして先生教室来たの!?」


ああ、と一言だけ答えると、結衣が少しムッとした表情になった。


「来ないでって言ったのに!何で来たんですか!?」

「何か見られたら困ることでもあんのか?」


発された自分の声の低さに驚いた。
結衣がやましいことをしていると疑っているわけじゃないが、問い詰めるような言い方になってしまう。

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