ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「大丈夫か?」

自分でそうさせておきながら、なんという無責任な問いだろうか。

それは結衣も感じたようで、「し、信じられない…!!」と俺をキッと睨みつけた。


「さっさと話さない結衣が悪い」

「なっ…!!聞こうとしなかったのは先生じゃないですか!!」

もっともなことを言う結衣に顔向けできず、それを隠すかのように再び腰を引き寄せ抱き締めた。確かに、結衣の言葉を聞かないまま、勝手に暴走して強引にキスを続けたのは俺だ。

しかも、その怒りももはや、結衣がこの腕の中にいることで解消された。自分の自己中っぷりに感心すら覚える。


「それに!何もしないって言ったじゃないですか!!」

「何も、とは言ってない。結衣が嫌がることは、と言ったはずだ」


「…ズ、ズルい…!!」


完全に怒っている結衣に微笑みかけ、耳元で優しく囁いた。

「嫌だった?」

「…っ…!!」

真っ赤になって固まる結衣に笑い、髪を撫でながらこめかみに音を立ててキスを落とした。

「これは?嫌?」

拒否されないのをいいことに、そのまま続けて目じりや頬に触れるようなキスをし、再び唇を塞ごうとしたら、焦った様子の結衣に制された。


「……ちょ、ちょっと先生!!待って!」

「何だよ」

急に止められ、顔を離して憮然と聞き返す。


「こ、このままは嫌です…!ちゃんと…話を聞いてください…。私…何かしました…?」


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