ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
そして、清川は参考書を鞄にしまいながら続けて言った。

「実はさ、俺の目標は銀ちゃんなんだぜ」

「…は?」

「銀ちゃんみたいなカッコいい大人の男になりたいんだ。大学受験もそのための第一歩なのかも」

「清川…」

可愛いじゃねえか、こいつ。やっぱりお前は見る目だけはあるな。



……でもな、清川。
目標というのは、成し遂げられることを掲げるのであって、お前が努力したところで到底俺に近づけるわけがねぇ。

やっぱり清川に対しては大人げない考えが浮かんでしまう。




その夜。
清川が結衣を諦めたと知り、心は晴れやかなくらい機嫌がいい。
しかも今日も結衣は俺のうちで勉強している。家に帰るのが楽しみでたまらない。


「ただいま、結衣」

「おかえりなさい」


俺が帰ってくると、結衣は必ず玄関まで迎え出てくれる。
その身体を少し引き寄せ、頬に軽くキスを落とした。

……たまんねえな。結衣と暮らしたら毎日こんなことが味わえるのか…。早く一緒になりたい。


「せ、先生、寒かったでしょ…!部屋、あっためてるから」

照れながらリビングに戻っている結衣の後姿を見ながら、甘い将来に思いを馳せていた。


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