ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
そこからの帰路はもう上機嫌だった。

浮かれている俺に対して、結衣はまだどよーんと沈んでいる。それに笑いながら、結衣の頭をポンと撫でた。

「往生際が悪いぞ、結衣」

俺の言葉に結衣はフイッと顔を外に向け無視をする。それにまた笑うと、今度はキッと睨まれた。



そんなやりとりをしているうちにマンションに着き、結衣もやっと諦めたのか、何も言わず大人しくついてくる。
そして、部屋に入り、とぼとぼとリビングに向かっていた。


「待って、結衣」

「……え?」

その手を掴んで声をかけると、結衣は不思議そうな顔して俺を見上げている。


「ぅわっ…!!や…ちょっと…!!」

そのまま何も言わず、結衣の膝裏に手を入れてその身体を抱えた。


「そっちに用はない」

「…へ?」

「こっち」


ポカンとしている結衣にニッコリと笑いかけ、リビングには入らず寝室に向かった。


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