ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
……話す?何を?

意味が分からないという顔をしているのが伝わったようで、結衣は続けて言った。

「あの女の人のこと…。今日、パーティー行ったんでしょ…?」

……あぁ!そうだった! つい先ほどの出来事なのに、結衣に会ったらすっかり忘れてしまった。
俺の中ではもうすでにどうでもいいことになっているが、ちゃんと話さなければ。


抱き締めていた結衣を少し離して、身体をこちらに向かせた。

「安心しろ。婚約はなくなったから」

「なくなったんですか!?」

突然すぎるため、やっぱり結衣も驚いている。

「ああ。あいつにも好きな男がいてな、まぁ、親父の秘書だったんだけど。そいつとヨリを戻したんだ。親父たちも認めざるを得ない状況だったし」

「じゃあ先生のこと、好きじゃなかったの?」

「むしろ嫌われてるだろうな」

まるで水と油のように相性は最悪だったからな。藤堂蘭子もそう思ってるだろう。


「そうなんですか…」

ホッとしたように胸を撫で下ろす結衣に嬉しくなり、その身体を引き寄せて再び腕の中に閉じ込めた。


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