ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「すみません、こんなもので…」

おそらく、俺が不満に思っていると勘違いしているのだろう。だんだん不安そうな声になっている。


違う!!と言いたくて、思わずガバッ!と抱き付いた。

突然の行動に「キャッ!!」と結衣は驚き、俺から逃げようとするが、ギュウッと抱き締めた。


結衣からプレゼントをもらうなんて初めてだ…というか、くれるなんて思いもしなかった。
先を越されてしまったが、素直に嬉しい…。


「まじで、貰ってもいいのか?」

ポッと頬を赤くしながら聞く俺に、結衣は少しだけ困ったような表情になっている。


「あの、そんなに喜ばれるほどのものじゃ…。ただのチョコレートですよ」

「……いや、嬉しい」


じーんと感激に胸を震わせながら、もう一度きつく結衣を抱き締めた。

ただのチョコレートでも、結衣から貰えば何でも特別になる。食べるのも惜しいくらいだ。


プレゼントってすげぇな。
こんなに幸せになれるものとは。俺があげる時も、結衣も同じように感じてくれるだろうか。


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