ダイスキ熱愛先生！～溺愛教師の不純!?な個人授業～

「つ、疲れた…」


結局、食べられないからとチョコレートは全て他の先生たちにさばいた。
「ひどいね、三神先生」とか言われながらも、皆結構喜んでいたから良かったと思う。捨てなくてすんだし。

そしてその後は、相次ぐ告白ラッシュ。

学生時代から社会人になった今でもこの流れは変わってない。さすがに教師という立場上告白を無視するわけにいかず、ちゃんと一人一人やんわりとお断りした。




ぐったりとしながら家に帰ると、結衣が俺の両手を見ながら「あれ？チョコレートは？」とあどけない表情で訊ねてきた。


「貰うわけねえだろ」

「え？もしかして誰からも貰えなかったんですか？」

結衣…。俺の苦労を…。


「……結衣の以外受け取る気ない」


その言葉で結衣も分かったようで、「もったいないですね」と言いながらも少し嬉しそうに笑っていた。


その笑顔で疲れもすべて吹っ飛ぶ。

たまらず抱き締めようと手を伸ばしたところで、携帯の着信がけたたましく鳴り響いた。