ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
とにかく、結衣の受験が終わるまでは気付かせるわけにいかない。試験に集中できる環境を作ってあげないと…。


でも不安だ…。
あぁもう…心配でたまらない…。

それが表情にも現れているようで、結衣は「大丈夫ですってば!」と若干うっとうしそうにしている。


できることなら、この部屋にずっと閉じ込めておきたいくらいだが、そんな束縛全開なこと、間違いなく嫌われるに決まってる。


勝手にハラハラしている俺を放って、結衣はさっさと勉強を再開したようだ。



もし、万が一、俺のいない隙に親父が結衣に接触したらどうする…。まずいな…。

「結衣、何があっても俺から離れるなよ」

不安げに言った突然の俺の言葉に、結衣はポカンとした表情で顔を上げた。


「先生、私子どもじゃないんだから」

「いいから。知らない奴が来ても相手するな。何を言われても流されるなよ」

「私が変質者について行くと思ってるんですか?失礼ですね」

「い、いや…そういうわけじゃ…」


結衣は俺が変質者のことを言ってると思っているため、その過剰な心配ぶりにあきれ返っている。

あまりしつこく言うと怪しまれるため、やむなく口を閉じた。


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