ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
結局、うちで過ごすのは母親の仕事が終わるまで。


それまでは結衣を堪能することにした。ここにいる限りは安全だし、心配ばかりしていてももったいない。


隣にいる結衣の腰に手を回し、グイッと引き寄せた。

「キャッ!」と結衣は驚いているものの……よかった、怒られない。

勉強中の結衣にこんなことしたら、冷え切った視線で注意されるだけだった。


思えば、この部屋で結衣が勉強していないなんて久しぶりだ…。ようやく恋人らしく過ごせる…。

嬉しさのあまり、そのままギュッと結衣を抱き締めた。……やっぱり怒られない。感動だ。


「結衣、明日の朝迎えに行くから」

「え?」

「どっか行こう」


受験も終わったことだし。

今までずっと勉強漬けだったため、デートもしたことがない。

2人の思い出なんて、勉強していたことばかりだ。
これからは先生じゃなく、彼氏として色々と連れて行ってあげたい。


「これから、たくさん色んなところに行こう」


腕の中にいる結衣の表情を伺うと、うん、とその顔はふわりと微笑んだ。

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