ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「結衣さんもごめんなさいね。この人からずい分ひどい事言われたでしょう?」

「い、いえ…!!私はそんな!!」

困惑気味に首を振りながら、結衣は俺の服をギュッと握ってきた。

おそらく、親父も言い負かしたこのおふくろが一番怖いと無意識に察しているのだろう。


そんなびくついている結衣を、おふくろはジーッと遠慮なく見つめている。

「おい、あんまり見つめ…」

「可愛いっ!!」

俺の言葉を遮り、おふくろは隣にいる結衣にギュウっと抱き付いた。

突然の行動に、結衣は驚きと恐怖でガチガチに固まったまま動けないでいる。


「おい!!抱き付くな!!」

俺のだ!!

例え母親でも我慢できず、急いで2人を引き剥がした。


「何よ!これくらいいいじゃない!!」

「ダメだ!!」

「ママもこんな可愛い娘が欲しかったの〜!!」


そう言ってもう一度手を伸ばし抱き付こうとしているが、グイッと結衣を俺の方に引き寄せ阻止した。



「そんなことより!!……これはどういうことなんだよ!!」

結衣が可愛いのは分かってる。話し合うのはそこじゃない。

この状況は、俺たちを認めてくれる方向に進んでいるのか!?
今は一刻も早くそれを理解したい。


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