ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
そして、ようやく家に帰ってきた。
結衣も心底安心しきった様子で、ふぅ…と息を吐きながらソファーに座っていた。


「本当にごめんな…結衣を巻き込んで…」

結衣の隣に座り、精神的に疲れきっているであろうその身体を抱き締めた。


「いえ…。でも、本当に良かったです。また先生に迷惑かけちゃってどうしようって…。私のせいで先生の家族がぐちゃぐちゃになったらどうしようって…」

「結衣…」

安堵した様子で微笑む結衣に、胸が締め付けられる。
さらに、ギュッと力強く抱き締め直した。


「…身体、大丈夫か?もうベッドで寝てろ」

「大丈夫ですよ。ちょっとびっくりしちゃったけど、体調が悪い訳でもないですし」

苦笑しながら結衣は答えるが、「本当に?」としつこく心配してしまう。

「はい、それにもっと強くならなきゃ、とてもじゃないけど先生の家にとけ込めない気がする…」

「よせよせ。あの家は俺もとけ込めないから」

あのキテレツな家族にとけ込んでほしくない。


「……そうじゃなくて。私なんてまだまだ子どもで、なんの取り柄もないけど…先生に相応しい女性になれるように頑張ります」


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