Change@Me
序章



『もう夏休みも終わりか…』




気持ちのいいそよ風が吹く
夏の終わりの昼下がり


ふわふわと吹く風に
前髪を気にしながらも


あたし、早川 光ハヤカワ ヒカリ
は呟いた



『ちょっと光―?
宿題は終わったの?』


リビングにあるソファの上で
寝転がるあたしに
庭で洗濯物を干しながら
みっちゃんが問いかける


『終わった~…』


ダルそうに返事をするあたしに
みっちゃんは

嘘つかないのっ

と厳しい目を向けた



みっちゃんとは
あたしのお母さん。

美幸だからみっちやん。


みっちやんは
あたしの嘘をなんでも見抜く


だから
小さいころ
嘘ついたらすぐバレてた

なんでわかるの?って
聞いたことあったけど


みっちやんは

光のママだからだよ

って笑ってた



今じゃ
どことなく照れくさい言葉だけど

あの頃はそれが妙に
嬉しかったなー


なんて思い出す。



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