屋根ウラの天使
その数時間後
笑顔で別れを交わし家路についた
空には一番星
「テレビに出れるのかーーー」
とは頭上の天使
だから、映らないって。
「あれ?天使…」
「なんだーっ?」
「あんた、輪っか消えてる」
そう、
トモキくんを助けた時に
あんなにピカピカに光ってた頭上から
天使の輪が消えてた
「がーーーーーん!!!!
ほんとか、かおる!!!」
私にしか見えない天使
人間の役に立つために
下界に来た天使
「まだまだ修行が
足りないってことじゃないの?」
ショックを受ける天使に
追い討ちを掛けてみる
「うおあーーー
ショックーー」
ホントに輪っかをもらえるくらい
一人前の天使になったら
天使は天国に帰っちゃうかも
私は
もう少し天使と一緒にいたくなってた
だから、
輪っかが消えたことに
ちょっと安心した