屋根ウラの天使



「…」


さやかは、しばらくは、眉を潜めて考えていた。


私の話を信じていいものか、品定めをしているかのように。


「じゃあ、約束してよ。もう片野くんとは一言も話をしないって。


かおるを見た子は…


2人がすごく親密そうに見つめあってたって言ってたんだよ。


好きとか付き合ってるとかじゃなければ…


別に話さなくても困らないでしょ。」


ハルキくんを無視しろってこと?


信じられない言葉だった。

無視するなんて、ちょっと幼稚すぎる、とも思った。


それに、あんなに3人仲良くしてたのに…


こんなことでケンカしなきゃいけないの?


今まで、友人として築いてきた信頼って…


そんなに脆かったの?


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