屋根ウラの天使



夕飯のあと、しばらくリビングでママと学校の話をしながらお茶を飲んだ。

だけど…


最近、学校が楽しくないこと。

親友だと思ってた大好きな友達2人と、ケンカしちゃったこと。


それをママに知られたくなくて…


「今日はもう疲れたから、寝るね。」


そういって、屋根ウラへの階段を上がった。


言い訳のつもりで「疲れた」って言ったけど、

気分がブルーだと、体までやたら疲れてくる。


ほんとに、もう、寝ちゃおっかな。


まだ早い時間だったけど、パジャマに着替えた。

そういえば、天使、どこ行ったんだろ。



コツコツコツ



ちょうど、天使のことを考えたとき

窓を外から叩く音がした。


ここは、屋根ウラ。

この高さの窓を外から叩くのは…



「かーおーるーーー

入ーーれーーろーーー」


鍵を外して、窓をあける。


「天使!こんな暗くなるまで、どこ行ってたの?」



「ちょっと、そこまでだ!!」

いつもの、どうだ!ポーズを決める天使。


「ふーん。」

なんで、偉そーなんだこの子は…?


「まぁ、いいけどー。」


わたしは、窓からクルっと振り向き、


お気に入りのマンガ本を取ってベッドに乗っかった。


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