屋根ウラの天使


「いってきまーす」

朝ごはんを食べた後、大きなカバンをさげて家を出る。


学校までの道を、てくてくと進んでいく。


ふと、空を見た。



…あ。

今日、そういえば、まだ天使を見ていない。

また、

どっかほっつき歩いてたのかな。


全然役に立っていないから、

神様に呼び出されて、

お説教をくらっているんじゃないだろうか。


ちょっと心配になる。




いつものあの公園まで来た時、

別の方向から人が来ていることに気づいた。


ハルキくん!


どうしよう。

会っちゃったら、口をきかないのもおかしいし。


でも、

この公園は学校も近いから

また誰かが見てるかもしれない。




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