屋根ウラの天使



しばらく布団に入っていて、


眠ってしまいそうになった時、


ふと、天使はどこだろ?って思い出して、


窓を開けてみた。


私たちの部屋は庭に面していて、


庭には石でできた灯籠がポツポツと配置されていた。

その一つ、小さな池のほとりにある灯籠の上に、

暗闇に浮き上がる

一対の白い羽が見えた。


私は、

うとうとしている他の4人を起こさないように、

そーっと部屋の扉の方に向かった。



ちょっと扉を開けて廊下を覗く。

先生たちはいない。


うまく、先生に見つかることなく庭に出られた。


さっき天使がいたあたりを目指して、

暗い庭を進む。


光がなくて怖いけど、

明るいところを進んだら、部屋から外を見た先生に見つかっちゃうかもしれないし。



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