屋根ウラの天使



暗がりの中

水の音がする方に進んでいくと、

天使が、さっきと同じ所にちょこんと座っていた。


「天使~」


小声で呼ぶと

天使はこっちを見る。


私を見つけると

天使の表情が、パアッと明るくなる。



「かおるーーー!

今日は楽しかったか?

ボクは楽しかったぞっ

あの、崩れそうな木の家は

なんだったんだ?」



「崩れそうな、じゃなくて!

歴史が古いの!

有名なお寺と神社だよ」



天使だから、

教会じゃないと

分からないのかな?



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