屋根ウラの天使
あるお寺で、一生懸命、木の札に書いてある説明を読んで、
メモを取っていた。
気がつくと、同じ班の他の四人の姿が
見当たらなくなっていた。
はぐれたらどうしよう…
「さっちゃーん!」
同じ班の友人の名前を呼んでみる。
でも、返事はなくて、みんなの姿はどこにも見当たらない。
しばらく辺りを探していると、
異変を感じたのか、「おテラ~」を空から見学していた天使が降りてきた。
「かおるー、他のみんながいないのか?」
「天使!」
そうだ。
天使がいてくれたんだ。
ちょっとホッとする。
「天使、さっちゃん達どの辺にいるか、上から見えないかな?」
そう、天使なら、
上空からもっと遠くまで見渡せる。