屋根ウラの天使



こればかりは

天使に勝手に学校来るなとか

怒れないな

感謝しなきゃ。


でも

コッソリやって役に立とうとするなんて

ついに真面目に

天使の仕事をするようになったか…


天使の助けが分かってから

学校に行くのが少し楽になった。

私が家にいる時は

天使も屋根ウラにいる。

ずっと一緒にいてくれる天使に

お礼はすごく言いたかったけど

せっかく、天使が学校で

コッソリ「人の役に立つこと」してくれてるから

知らないフリをしていた。

神様に

「気づかれないように仕事しなさい」って

言われてるかもしれないし…。




「呪い」の噂はうちのクラスだけでなく

他のクラスにも

あっという間に広まった


もちろん

隣のクラスのハルキくんにも。


ある日。

やっぱり私はクラスに話せる友達もいなくて、

授業が終わると

まっすぐ家に帰っていた。

屋根ウラで

天使はマンガを読んで

私は宿題をしていると

「かおるー、片野くんて子から電話よ」

2階からママの呼ぶ声がした。



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