屋根ウラの天使



「とにかく、何か困ったことあったら言えよな。

友達なんだから。

隣とは言っても違うクラスだし、

何が起こってるのかも良く分からなくて心配で。

最近あんまり学校で会わないし

それで電話しちゃったんだ。

トモキも会いたがってるから、また天使と公園来てよ」


「う、うん…心配してくれて、ありがとう」

そう言って、

電話を切った。



「ハルキくんと口をきかないで」

「あかりがハルキくんのこと好きなの分かってるでしょ」

そう、さやかに言われて、ハルキくんを避けてたこと。

私が学校を休んだ日に

さやかがクラスの皆を脅して

私に嫌がらせをし続けてること。

その理由が、

約束を破って、修学旅行の最終日に

ハルキくんと話したことだってこと。


みんな、ハルキくんには言えなかった。


ハルキくんのせいじゃないもん。

さやかが間違ってるんだよ。

あかりだって、

ハルキくんが好きなら

ハルキくんに直接思いを伝えればいいんだ。

ハルキくんが、どう応えるかは分からないけど。

私に嫌がらせしたらハルキくんに好きになって貰える、ってわけじゃないんだし。



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