屋根ウラの天使



本田くんにはもう一度、

助けてくれてありがとうとお礼を言って
ハルキくんとは

後で公園で会おうねって約束して


それぞれの家路についた。



天使は優しく

いたわるように

私の隣を飛んでくれる。


その頭上には

淡く優しく光を放つ、

天使の輪。



「かおるー

良かったなっ

三学期からはまた

友達できるといいなー」



「そうだね。

トモキくんがああ言ってくれて、

少しは収まってくれるといいんだけど…」



「そうだなっ

とりあえずは

冬休みだから

いっぱい遊べるなっ」



そうだね。

いっぱい、私を助けてくれたから、

冬休みは

たくさん遊ぼう。

そんなことを考えた。



この時は

天使との時間が残りわずかだって

知らなかったから…



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