屋根ウラの天使



「…私、かおる。

昨日引っ越してきて、

ここは新しい私のお部屋。

午後からは公園に

遊びに行こうと思ってるけど

朝はお部屋の片付けするんだ

天使がそれまでここにいたければ

ここにいていいよ。

しゃべりながらのほうが

楽しいし」


私にしか

見えない天使。

あったかい羽根がついた

どうやらホンモノ?の天使



金髪で青い目のキレイな天使だったら

ビックリしちゃったかもしれないけど

この子はあんまり普通だから

友達のようなつもりで話せた

新しい町でできた

新しい友達のような


「おうっ

かおるがボクにいてほしいなら

いてやってもいいぞっ」


天使は生意気そうに

そう言った

いきなり

私の名前呼び捨てだし


天使は

私の持ってきたマンガ本を

読み始めた


昨日は

同い年くらいかなって思ったけど

ちょっと年下かもしれない





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