屋根ウラの天使



「うっ、うるさいなっ

かおるがどうしてもっていうから

一緒にいてやってるだけだぞっ

ボクはこんな部屋

片付けなくってもいいんだっ」


ええっ?

ってことは

このまま

邪魔になり続けるってこと?



「もーっ

役に立たないんだからーっ」


邪魔なのは困るけど

年下の子だし

無下に放り出すこともできない

やっぱり

一人よりは二人のほうがしゃべれるし


私には兄弟いないけど、

弟がいたら、

こんな感じなのかな?



「役に立たない?」

天使は急に

本を閉じて立ち上がった


「それは困る!

ボクは

人間の役にたたないと

いけないんだぞ!」


何とも偉そうに

天使は言った




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