屋根ウラの天使
「ええーーっ」
天使は
頭上でガッカリしていた
そんな天使はほっといて
私は
誰も使ってないブランコに座った
一緒に遊ぶ子も
おしゃべりする子もいない
ブランコは
公園の隅にあったから
勢いをつけて揺られながら
ボールで遊ぶ男の子たちを見てた
「あーあ、
こんなとき、
兄弟でもいれば
遊べるのにな~」
ポツリとつぶやいた
天使は
私のほうを見て
「ボク、ボク!」
とアピールしてたけど
「私がほしいのは
羽根が生えてなくて
透明人間でもない
フツーの兄弟ってこと!」
って言ったら
またショボくれていた