屋根ウラの天使
「天使、
学校には
公園で遊んだ子たちもいるだろうけど
ボール遊びはダメだからねっ!」
私は
一人でブツブツ言っている怪しい人
…だと思われないように
上を見ず
小声で上空の天使に釘を刺した
「えーーーーっ
遊んじゃだめなのかーーーっ」
天使はあからさまにガッカリして
宙に浮かんだまま
手足をダラリとさせた
「当たり前でしょ!
天使がいるなんて大人にバレたら
…テレビに売り飛ばされちゃうよ!」
「テレビに出れるのかぁっ!!」
天使はぱぁっと顔を輝かせたが
「…出られたとしても
映らないんじゃないかな…」
私がボソリととどめを刺すと
大人しくなった