屋根ウラの天使
「かおるーーーっ」
屋根ウラに上がるなり
天使が突進してきた
体当たりされたらかなわない
私はひょいっと避けた
天使は空中で
キキーッと急ブレーキ
「何で避けるんだーーーっ!
自分だけプールに行って
ずるいぞっ
今日はつまらなかったぞっ」
天使は
いじけた顔を見せた
「ごめんごめん
明日は一緒に公園に行こうか」
「いいのかーーーっ」
数秒前までいじけていた天使
公園に行けると聞くなり
表情がぱあっと明るくなる
「天使、
人間の役に立つお仕事は
もういいの?」
私はからかってみる
どう見てもこの天使は
天国のお仕事を果たしているとは思えない