屋根ウラの天使
(あいたたた…
しまった、ぶつかった…)
窓の外で
ハッキリはしなかったけど
人の声が
聞こえた気がした
(やだ…
変質者だったらどうしよう。
あ
でも
ここ3階なんだ…
どうやって
昇ってきたんだろ???)
私は
パジャマ姿のまま
窓辺に
そろりそろりと
近づいていった
片付いていない部屋だから
ところどころで
段ボールにつまずきながら
東京と違って
田舎の夜は光が少ない
でも
半分くらいにふくらんだ月と
たくさんの星の光で
外はぼんやりと明るい