屋根ウラの天使
気がつくと
あたりは真っ赤な光に包まれ
斜めから強く射す夕日に目を薄める
「そろそろ帰らなきゃっ」
と、立ち上がるわたし
「また、新学期に、かな?」
ハルキくんも立ち上がる
「うん、またねーっ」
わたしは天使を呼びに走る
どうしよ、
話しかけたら独り言になっちゃう
危ない人になっちゃうよー
天使ー
「おねえちゃん、もう帰るの?」
救いの神!トモキくん!
「そうなの。
…天使、帰るよ!!(小声)」