【完】先生と恋をしましょう!
「ありがとうございました。お世話になりっぱなしですね」
亮介さんから距離を取って、私は言った。
先生はずるいよ。
今でも心配してるってことなのかな。
「これからしばらく世話するんだからいいんだよ」
「え?」
「アイツの代わりに俺が守ってやるから」
不意にドキッとした。
あまりに真剣だから何て言っていいか、分からなかった。
「さて、送るよ」
もう夕刻を過ぎていて、辺りは暗くなりはじめていた。
亮介さんの車は、青い軽自動車。
中は少し乱雑にCDが並んでいた。
先生だったら、綺麗に並べてそうだな。