【完】先生と恋をしましょう!
「もう卒業したんだね~」
呟けば、寂しさは募った。
涙をまたこらえて、笑顔を向ければ、光は私ではなく、教室のドアの前に立つ人物を見つめていた。
「美空…」
それは、私を傷付けた両親だった。
時間が経ったせいなのか、今幸せだからなのかは分からないけど、決してあの頃のような恨み、憎しみはない。
「私帰るね」
光は空気を察したのか、すぐに立ち上がった。
両親の話は、してないけどね。
「うん、バイバイ!ホワイトデーにね」
「うん!あ、里奈からの伝言。運命は近付いている!だとさ。当てになんないけど」
「里奈の言葉だから、信じとく。ありがとう」