【完】先生と恋をしましょう!


それから、私は施設へと移された。
18歳、高校卒業までは其処に居なきゃいけないんだって。
涙は出ない、悲しいとかよりも苦しくて。
息をするのさえ、苦しい。



「美空ちゃん、仲良くしようね?」


子供を見下したような態度。
まるで、捨てられた子犬を哀れむような。
ああ…ムカつくな。




「よろしくお願いします」


上っ面の良さを最大限に生かす。
大人は、子供に関心がないから気付かない。




「此処が部屋よ。ご飯は、みんなで食べるからね」


ドアを閉め、ベッドに寝転ぶ。
古臭いベッド、ちゃっちい壁紙。
薄い壁のせいで、隣の部屋で騒ぐ声が聞こえる。





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